引用:Hulu
英BBCのシャーロックは現代のロンドンに住んでいましたが、もしシャーロック・ホームズが現代の東京に住んでいて、しかもシャーロックとワトソンの両名が女性だったらどんな感じになるのでしょうか。という非常に興味深いコンセプトでしたので、見ずにはいられませんでした。
主な登場人物・キャスト
シャーロック/竹内 結子
職業は捜査コンサルタントで、優れた観察力・推理力を持ち警察に対し事件解決の協力をしています。イギリス生まれの日本人で帰国子女です。変わり者の上他人には簡単に心を開かないため、日本のジャーロックも友だちはほとんどいないようです。
橘 和都(たちばな わと)/貫地谷しほり
ボランティア医師団としてシリアへ派遣されていましたが、情勢の悪化や自分が無力だということを思い知り帰国しました。帰国後PTSDを発症し、クリニックでカウンセリングを受けております。モデルはもちろん医師で「わとさん」なのでワトソン博士です。
礼紋 元太郎(れいもん げんたろう/滝藤 賢一
警視庁刑事部捜査一課警部で、狡猾な人物です。事件の解決を手助けしてもらっている関係上シャーロックには寛容です。モデルはレストレード警部です。
柴田 達也(しばた たつや)/中村 倫也
礼紋の部下で、ちょっとシャーロックのことは気に食わないようですが、中々熱い人です。階級は巡査部長で、本作オリジナルキャラクターです。
双葉 健人(ふたば けんと)/小澤 征悦
シャーロックの兄で、一応マイクロフト・ホームズがモデルらしいのですが、名前が全然違います(マイクロふたば?)。内閣情報調査室内閣情報分析官という、政府関係の仕事をしているのと、シャーロックが「自分より天才」と認めるほど頭脳明晰というあたりが一致するところなのかな?と思われますが、どうせなら日本政府そのものとシャーロックに言わせて欲しかったですね。
波多野 君枝(はたの きみえ)/伊藤 蘭
シャーロックが住んでいる家の家主さんで未亡人です。モデルはハドスン夫人です。
守谷 透(もりや とおる)/大谷 亮平
戦場カメラマンとのことです。イケメンですので和都さんが好意を寄せるかも。ちょっと名前がモリアーティに似てる気がします・・・
入川 真理子(いりかわ まりこ)/斉藤 由貴
心理カウンセラーで、PTSDとなった和都の心理カウンセリングをしています。
『ミス・シャーロック』あらすじ
シリアにてボランディア医師団としての任務が急遽終了となった橘 和都は、久しぶりに東京へ帰国しました。
そんな彼女を恩師の水野隆之が出迎えに来ていたのですが、突然彼の腹部が爆発し、死亡してしまいました。
その事情聴取のため警察署へ連れられていった和都は、霊安室で遺体の腹部内から爆発物の欠片などを取り出しているシャーロックと出会うのでした。
その後恩師の死の真相を知りたい和都は、シャーロックと共に行動をするようになりました。
やがて和都が宿泊していたホテルで火災が発生したことにより、行き場を失った和都は、ホームズとルームシェアをすることになったのです。
シャーロックと一緒に暮らすことにより、和都は更に大きな犯罪の渦に巻き込まれていくこととなっていったのでした。
『ミス・シャーロック』みどころ
この作品はHuluとHBOアジアの初の国際共同制作のドラマで世界19カ国同日放送いうことなので、制作にもかなり力が入っており、見どころもたくさんあります。
1,ミス・シャーロックの魅力
竹内結子さんが主役なので美しく、華やかで、魅力的な上、ファッションもまた素晴らしく、彼女の住んでいる家もアンティークで風情があり、その中にパソコンがあるというアンバランスなところもまた作品にマッチしていて、それだけでも見る価値があると思います。
また、男性のシャーロック・ホームズを女性にしたらどんな風になるのかというのが、非常に興味深いところで、男性にはない華やかさや繊細さ、女性独自の視点や美しさなどを上手く表現できているのが、この作品の素晴らしさだと思います。
2,各エピソードの原作
この作品の各エピソードには、原作の元ネタがあり、それを現代風にどうアレンジしてあるのかをチェックしながら見てみるのも楽しむポイントの一つだと思います。
ちなみに、各エピソードと原作を以下に記しておきます。
- ep1:最初の事件—–原作:悪魔の足
- ep2:ひげの幸子像の謎—–原作:三破風館
- ep3:ヘッドハンターの素顔—–原作:株式仲買店員
- ep4:武蔵野ヶ丘のヴァンパイア—–原作:サセックスの吸血鬼
- ep5:消えた新婦—–原作:未婚の貴族
- ep6:マリス・ステラ—–原作:ボール箱
- ep7・8:最後の事件—–原作:最後の事件
となっております。1話目の悪魔の足は中後期頃の作品なので、1話目に描くというのは、かなり新しいチャレンジなのではないでしょうか。
また、他の物語も比較的に映像化されていない作品のようで、脚本の開発にあたってPRODUCTION NOTEで次のように述べています。
「三破風館」(第2話)、「サセックスの吸血鬼」(第4話)、「ボール箱」(第6話)なども含め、今までの映像化作品とは選ぶ視点が違います」。
3,そのほかのみどころ
以上のように、過去の作品をモチーフとし、それを現代にマッチするように情勢やテクノロジーを取り入れ、時代・舞台・性別が違うシャーロックやワトソンがどのような事件をどのように解決していくのかが一番の見どころです。
また、出演者も竹内結子さんをはじめとしたレギュラー出演陣のみならず、ゲストの方々も、非常に素晴らしい方々が出演されており、見事な演技を披露されていました。
なにより、竹内さんと貫地谷さんの二人はジェネラル・ルージュの凱旋でも共演していることから、息もぴったりで、見事に現代女性のホームズとワトソンを演じていました。
『ミス・シャーロック』感想
この作品は、国内ドラマには珍しく、出血などグロテスクな部分も海外ほどではないにしろ、通常の地上波よりは結構リアルに描かれております。
更にストーリーも本格ミステリーとなっていますので、シャーロックと犯人との心理戦のようにも見える推理や、トリックも素晴らしく、合間に入ってくる和都さんのとぼけた感じや、シャーロックに振り回されるところが良いアクセントとなり、とても見ごたえのある作品となっております。
また、キャラクターの紹介や世界観の紹介など前置きが長くゆったりと進行するドラマもよく見かけますが、この作品は和都さんが日本へ到着すると共に事件が始まり、そこからどんどんとテンポよくストーリーも進んでいきますので、すぐにミス・シャーロックの世界観に引き込まれてしまいました。
最後にせっかくここまで女性陣で揃えたのですから、マイクロフトやレストレードたちも女性にしてオール女性のシャーロック・ホームズというのも見てみたかったですね。
『ミス・シャーロック』配信先

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