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インハンド第8話にて箱根の温泉帰りに、紐倉の研究室へとサイエンス・メディカル研究室のメンバー全員がやって来たのです。
その時御子柴が、SNSで話題の「呪いのポスター」を見せるのでした。

インハンド 第8話あらすじ
そのポスターは園川務が会長を務める巨大企業キガシマホールディングスのビルに貼ってあるポスターで、会長の息子であり後継者候補の直継が飛び降り自殺をしたことにより、呪いのポスターじゃないか?と話題になっていたのでした。
紐倉と高家が、キガシマのビルへ行ってみると、モデルの頭部が血のように赤く染められた「呪いのポスター」の前で大勢の人たちが写真を撮っていました。
紐倉は、血の成分を調査すべく、高家がポスター手前で倒れ込み、大きな声を出し痛いフリをし、皆の注目を集めるのです。
その隙に紐倉は、ポスターの血を採取し調べてみると、室温で培養すると血のような赤い色素のコロニーを作ることが特徴の、腸内細菌「セラチア菌」だったのでした。
紐倉は、セラチア菌を使った呪いの血のポスターをデザインした直継が自殺したということに興味を持ち、紐倉と高家、巴の3人は、サイエンスメディカル調査室長・網野のダメだと言う言葉を無視し、調査を始めるのでした。
その後、直継のマンションに忍び込み、調査を進める3人の前に、経産省の役人と経産省のアドバイザーを務める遠藤匡晃が現れるのでした。
なんと遠藤は紐倉の大学の同期で、偶然にも同じ事件を調べていたのでした。
昔から紐倉を一方的にライバル視している遠藤は、今でも対抗心むき出しにし、何かにつけて紐倉に絡んでくるのでした
一方、調査を諦めようとする巴に、網野は定例会議でイヤミを言ってきた、大学時代の同期で、経産省の丸山局長にムカついたことから「経産の連中にだけは手柄を渡すなよ!」と調査の続行を命じたのでした。
会長に会ってもらえない3人は、経産省と名乗り強引に園川務と面会するのですが、特に新しい情報は得られませんでした。
しかし、紐倉たちの前に再び遠藤がやってきて、勝手に園川会長に面会したことを咎め、何を嗅ぎまわっている?もう手を引けと話すのでした。
その後も遠藤や経産省を無視し、紐倉たちがさらに調べを進めると、園川家に伝わる「鬼の血」伝説に辿り着くのでした。
登場人物・キャスト、第8話ゲスト
紐倉哲(ひもくら てつ) … 山下智久
牧野巴(まきの ともえ) … 奈々緒
高家春馬 … 濱田岳
御子柴隼人 … 藤森慎吾
網野肇 … 光石研
熊谷美緒 … 高橋春織
城田幸雄 … 酒井貴浩
山崎裕 … 田口トモロヲ
大谷透 … 松尾貴史
瀬川幹夫 … 利重剛

第8話ゲスト
遠藤匡晃/要 潤
現在は経産省のアドバイザーをしており、園川直継氏の自殺などを調査しており、紐倉たちに、この件に手を出すなと伝えます。
園川務/柄本明
巨大企業キガシマホールディングスの会長で、経産省となんらかのつながりがあるようで、紐倉たちとは会いたがりませんでした。
園川直継/夙川アトム
園川務会長の息子で、キガシマホールディングスからは退き、芸術方面などで活動していましたが、自殺してしまいました。
そのこともあり、自身がデザインし、死後髪の毛が血で染まった「呪いの血のポスター」がSNS上で有名になりました。
都築歩夢/大平洋介
キガシマホールディングス提供の、子供と家族未来絵画コンクールで、未来大賞を受賞した少年です。
都築潤子/ちすん
都築歩夢の母親です。
国枝真治/阿南健治
昭栄文化大学民俗学教授で、「日本に残る鬼伝説」の著者です。
上之宝島の鬼伝説について、紐倉と高家に説明します。
インハンド 第8話ネタバレ
紐倉の大学時代の同期で、経産省のアドバイザーをしている遠藤匡晃に、園川直継の件から手を引けと言われた紐倉は、遠藤に直継の部屋にあった封筒に書かれていた「ファンダー・リサーチ」と何か関係があるのかと尋ねるのです。
そして紐倉は遠藤に、「ファウンダーは創始者効果のファウンダーのことだろう。」と話し、「孤立した小さな集団で、近親婚が繰り返されると、遺伝的多様性が失われ、ある特定の創始者、ファウンダーの遺伝子が広がることがあるんだ。遠藤、お前は園川家の遺伝について調べていたんじゃないのか?」と尋ねるのです。
すると遠藤は「違う! もう園川家には近づくな」と言い残し、去っていくのでした。
園川家の家系を辿って行った紐倉たちは、創始者の園川大次郎の出身地が九州沖の離島・上之宝島という、現在は誰も住んでいない島であることを知ったのです。
その後昭栄文化大学の国枝真治教授に、上之宝島に伝わる鬼伝説を聞いたところ、その鬼子の特徴として、毛は巻いて赤く、肌の色は白い、身長は7尺とのこと、そしてもう一人この話を聞きに来た人がいたと話すのです。
その頃巴はバイオアート展のギャラリーを訪ね、直継がそこでセラチア菌を使ったアートを手掛けていたことを知ったのです。
そして、そこの主催者は、知人がヒトゲノム解析の会社を立ち上げる時に、直継がかなり出資してくれていたと話すのでした。
そのことを知った紐倉たち3人は、遠藤を訪ねファウンダーリサーチのことを尋ねるのです。
遠藤が話し出すその前の「全てお見通しですよ、遠藤さん。あなたは、直継の家系の鬼の血について・・・」といった高家の小ネタは置いといて・・・。
遠藤の話しによると、直継に政府のゲノム・プロジェクトを紹介したと話し、彼は出資するだけではなく、プロジェクトにも積極的に参加していたと話すのです。
1年ほど前、直継から遠藤に、園川家の血について調べて欲しいと依頼があったとのことでした。
そして直継は、祖父の大次郎が気性が荒く乱暴だったことから、自分の家系には鬼の血が流れていると、そして自分の血を恐れており、祖父のようにはなりたくないと、会社も継がず結婚もせず、子供をつくることもしなかったと話すのです。
その後のゲノム解析の結果、直継と大次郎は同じタイプの遺伝子を持っていたことが判明したのです。
その結果を聞いた直継は、より一層自分の血を恐れるようになり、そして彼は自殺してしまったのでした。
その後キガシマホールディングスの園川会長を訪ねた紐倉と高家は、直継が遠藤に依頼し、解析させた園川家親族の遺伝子データを手渡したのです。
そして会長に「遺伝子解析の結果、直継さんは、アルコールを含む、ありとあらゆる依存症になりやすく、暴力性と関係のある、MAOA遺伝子に異常がありました。」と言い
「上之宝島にルーツのある、39名の方の遺伝子からも、87%で、同じような遺伝子傾向が見られた。」と話すのでした。
すると園川会長は「やはりな、鬼の血だな。」と話し、「本物の鬼に会ったことがあるかね?」と尋ねたのです。
そして「私は鬼の下で、40年間仕事した。先代も赤い髪をしていた。」と話し「若い時に、婚約者を先代に紹介したことがあった。」
「次の日に、彼女は先代の愛人となって、私は先代の娘と結婚することが決まっていた。」
「先代はそういうことを笑顔でできる人間だった。」
「恐ろしい男だった。逆らうことなど私にはできなかった。」
「やがて、妻との間に、直継が生まれた。先代と同じ、赤い髪をした子だった。」と話すのです。
そして「息子にも、鬼の血が流れていることに、私は絶望したよ。」
「鬼の血は破滅の血だ、だから私は直継に何度も何度も言い聞かせたんだ。」と話し、
「お前の母親を見ろ、お前の爺さんを見ろ、お前の親戚を見ろ、ああはなるな。」
「父さんにはあの血は流れていない。でもお前には、鬼の血が流れているんだ、気をつけろ。」と言い聞かせ続けてきたのでした。
園川会長は続けて「私は直継を守りたかった。」
「だから直継には、やりたいことをやらせたつもりだ。」
「あいつの負担になるようなことは避けていた。」
「でも結局あいつも自殺した。あの血には勝てん。」と話したのでした。
すると紐倉は「園川さん、あなたは素晴らしい経営者だと思う。でも発想がだいぶ古典的だ。」と話し、園川会長を連れ出したのです。
そして園川会長の車いすを押しながら、「古典的な問いの答えを確かめに行くのですよ。人間は生まれなのか、育ちなのか、遺伝子なのか、環境なのか。その答えをね。」と話すのですが、会長は「血は抗えない、現に直継もそうなったじゃないか。」と話すのです。
すると紐倉は「確かにどんなに努力しても、瞳や肌の色は変えられない。」
「でも身長はどうですか?身長にかかわる遺伝子は数百だ、遺伝率も諸説ある。」
「遺伝よりも栄養状態が関係するのは間違いない。」と言い
「つまり、問いそのものが間違っている。」
「人間を決定するのは遺伝子なのか環境なのか?ではなく、遺伝子と環境だ。」
「鬼の血が遺伝するかどうかなんて考え方はナンセンスだ。」と話すのです。
そして、「それなのにあなたは、直継さんの中に、鬼の血が流れている、気をつけろ。」
「そう言い続け育ててきた。だから直継さんの中に、鬼が住み着いてしまったんじゃないんですか。」と園川会長に伝えるのでした。
すると会長は「私が、悪い環境なのか」と紐倉に問うと、「環境がどう人間を育てるのか、今からあなたに確かめてもらいます。」と話し、子供と家族未来絵画コンクール会場へと園川会長を連れて行ったのです。
そこでは、子供と家族未来絵画コンクール・未来大賞の発表が行われており、その受賞者都築歩夢君が紹介されたのです。
名前を呼ばれた未来大賞受賞者・都築歩夢がステージに立ちました。
その都築歩夢の髪の毛は赤毛で巻毛だったのです。
紐倉は園川会長に、「彼は直継さんの子供です。」と伝えます。
そして高家は「直継さんは彼の存在を知りませんでした。」
「直継さんはゲノム解析の専門家の遠藤さんに、上之宝島がルーツの38人の情報を渡しました。」
「しかし、調査の中、39人目の対象者を、遠藤さんは見つけました。」と伝えるのです。
続けて巴が「それが 歩夢君です。」と話すのです。
その後紐倉が「遠藤自身も、直継さんの遺伝子が及ぼす影響まで調査しようと、かつての交友関係を訪ねて、偶然歩夢君の存在を知ったそうだ。」と続けたのでした。
そして高家は、歩夢君の存在を直継さんに伝えられていたら、直継さんの自殺を止められていたかもしれないと遠藤が話していたと伝えるのでした。
大賞の受賞挨拶で歩夢は、「僕にはお父さんがいません。だから家族の絵を描くと少し寂しくなっちゃうと思いました。」
「でもお母さんはお友達や先生も、みんな家族なんだよと言ってくれたので、仲良しの人をみんな描きました。」
「僕には家族がいっぱいいます。僕の家族はにぎやかです。」と話しました。
そのスピーチを聞き、表彰状の授与のため、壇上に呼ばれた園川会長は「私は、あの子に何を言ったらいいんだ。」と紐倉たちに尋ねます。
紐倉は「さあ?… 絵を描いてくれるよう、頼んだらどうです?」と答えるのでした。
その後、巴は遠藤に、「あなたが一番避けたかったのは、鬼の血のことが、世間にバレることだったんですね?」と尋ねるのです。
すると遠藤は「ああ、そのことが広まって、歩夢君を傷つけたくなかった。」と話し、資料やパソコンも全部処分したと話すのでした。
紐倉は「赤毛だから暴力的だなんてほど、乱暴な理論はない。」
「遺伝子やデータなんかより、先入観の方が、よっぽど人間にとって危険だ。」と話すのです。
そして遠藤は、直継のような悲劇を、これ以上繰り返して欲しくないと考え、そのことを園川会長に訴えるために、ポスターにセラチア菌をまいたと話すのでした。
それを聞いた高家は、遠藤に「えーっ、回りくどい」と話し、紐倉は「お前の回りくどさにはびっくりだよ。」と話すのでした。
その後紐倉の元に届いた、遠藤からのお礼のメールを見て、あまりの長さに「あいつ、メールまで回りくどいぞ!」と話すのでした。
インハンド 第8話まとめ
今回のストーリーは、人間の性格や行動に影響を与えるのは遺伝子か、それとも環境なのかというのがメインテーマとなっており、もう一つのテーマとして、先入観はなにより危険だと言うことが描かれた内容となっています。
人は親から受け継ぐ遺伝情報により、決定されるものも多いと思います。
肌の色や体型、体臭や髪の毛の未来などは遺伝による影響が多いとされていますが、性格的なものは色々な要素が混ざり合って形成されるものなので、○○の遺伝子が○○だからと、一言で言い表すことはできないようです。
遺伝子の違いがどのくらい一人ひとりの性格の違いを説明するかをふたごのデータから算出すると,だいたい50%前後になります。これは残り50%が環境によることを意味します。
引用元:https://psych.or.jp/interest/ff-07/(日本心理学会)
なので直継は、祖父の大次郎のように気性が荒く乱暴になる素因がある可能性はありますが、元々の大次郎ですら、遺伝子50%に加え、環境誘因による50%も含め、あの気性でしたので、実際に直継が大次郎のようになる可能性はさらに低くなると思います。
そしてなにより、直継は作中で描かれている通り、幼少時より鬼になる鬼になると刷り込まれて育ってきたため、鬼かそうでないかの2つの事柄でしか考えられなくなっていたのが、一番の原因でしょうね。
そして作中にあったMAOA遺伝子の異常についても、
ニュージーランドの男性を対象にした研究では、酵素をつくる能力が弱いMAOA遺伝子だと暴力行動に結びつくことが分かったのですが、しかしそれは幼いころに虐待を受けていた場合に限られていて、同じ酵素をつくる能力が弱いMAOA遺伝子を持っていても、虐待を受けていなければ、特に目立った影響はなかったそうです。
引用元:https://first-genetic-testing.com/character/crime.html(初めての遺伝子検査)
いずれにしろ、これらのことから遺伝子だけではなく、人間性には環境も大きく関わってくるということですね。
今回は既に直継は自殺してしまっていて、助け出すことはできませんでしたが、歩夢君の存在が園川会長の救いになったことでしょう。
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