『書類を男にしただけで』あらすじ・ネタバレ感想、小芝風花の上手さが光る

先日まで『妖怪シェアハウス』で主人公の目黒澪役を好演していた小芝風花さんが、TBS系列テレビドラマで初主演を果たした。

性別のために働きにくさを感じていた女性が、男性として働いていく決意をし、奮闘していく様子を描いた社会派のラブコメディ。

ここでは、『書類を男にしただけで』のあらすじ、ネタバレ・感想などを紹介していきます。


引用:書類を男にしただけで|TBSテレビ

『書類を男にしただけで』登場人物・キャスト

箕輪祐希 / 小芝風花

広告代理店インサイトエージェンシーの社員。前職でセクハラを受け抗議するも、軽くあしらわれ更にセクハラを受けたため、上司を背負い投げし解雇される。転職活動で苦労をするものの、大手広告代理店インサイトエージェンシーの中途採用を受けるとき、誤って性別欄の男性にチェックしたことから採用された。

杉田哲也 / 竜星涼

インサイトエージェンシー第七制作部の社員。イケメンだが中身は中学生男子並みのコピーライター。前職を解雇され泣いていた祐希を慰めていたが、そのことはよく覚えていない。

須藤あやか / 水沢エレナ

インサイトエージェンシー第七制作部の社員。職場の華として扱われているが、女性ということで仕事で自己主張をすることができずにいる自分の生き方に不安を感じている。

鈴井翔平 / 奥野壮

インサイトエージェンシー第七制作部の社員。祐希の後輩で今どきな若手社員。

古橋敏之 / デビット伊東

インサイトエージェンシー第七制作部の部長。祐希に興味を持ち、第七制作部に引き抜く。仕事は男性社員メインで、あやかのような若い女性はクライアントを和ませる役割と考えている。

柏木未来 / 高橋メアリージュン

インサイトエージェンシーの産業医。祐希が性別を間違えてインサイトエージェンシーに応募してきたことを指摘し、男性として働く道を諭し後押ししてくれた。

渡辺リカ / 友近

IT企業「深弦堂」の女性社長。インサイトエージェンシーの重要なクライアントで、10億円の製作費で夢のある広告プランを第七制作部に依頼する。

加藤秀人 / 袴田吉彦

祐希の前職「ムササビ広告社」の上司。祐希にセクハラし、接待の席で祐希を「社長の愛人」と虚偽を言いふらされたことに耐えかねた祐希がやめて欲しいと頼んだところ、相手にしないばかりか更にセクハラを働いたため祐希に背負い投げで投げ飛ばされる。それにより、祐希にクビを言い渡す。

『書類を男にしただけで』あらすじ

主人公の箕輪祐希(小芝風花)はセクハラ上司を背負い投げしたことが原因で前職をクビに…。転職活動も不採用の嵐。そんな中、最終選考まで通過した一社…それはずっとあこがれていた広告業界最大手の一つ「インサイトエージェンシー」だった。祐希は気を引き締めて「インサイトエージェンシー」の最終選考でもある健康診断に行くのだが、そこで自分の性別が男として登録されていることが発覚。健康診断を担当する医師・柏木未来(高橋メアリージュン)に「ここで女だって言ったら落とされるよ」と追い詰められ、祐希の頭の中には“女として失敗し続けた過去”が走馬灯のように駆け巡り…。祐希は「男で天下取ってやる!」と、性別を偽りそのまま男として入社することを決意。女性であることがバレないように奮闘しつつ仕事を頑張る。しかし、かつて心ときめいた男性、杉田哲也(竜星涼)に再会し…!?

引用:https://www.tbs.co.jp/program/shorui_otoko_20201011/

『書類を男にしただけで』スタッフ

脚     本:飯野陽子

プロデュース :中西真央、韓哲

演     出:石井康晴

主  題  歌:ジェニーハイ「片目で異常に恋してる」(ワーナーミュージック・ジャパン)

主演・プロデューサー コメント

<主演・小芝風花コメント>

今回のお話をいただいた時に、男性として会社で働くという役柄を聞いて驚きと不安があったのですが、台本がすごく面白くて、女性だったら共感してくださる方も多いのではないかなと思いました。
ちゃんと男性に見えるようにメイクさんや衣装さんはじめたくさんの方のお力を借りて、肩パットを入れてみたり、インヒールを入れたり工夫してみたので、男性に見えていたらうれしいです(笑)。
私が演じる祐希は、もともと芯が強いので、女性として生きているときも男性の時もその部分は変わらないと思うので、そこはしっかり意識していきたいです。
女性には共感していただける部分が多くあると思いますし、男性も見ていただくと「あ、女性ってこんなところを気にしてるんだ」など発見がある作品になっていると思います。男女問わず、それぞれの悩みやお互いうらやましいところがあると思いますし、みんながそれぞれの個性や好きなことを受け入れ合っていけますようにという思いが詰まった作品なので、男女関係なく楽しんで見ていただけたらと思います!

引用:https://www.tbs.co.jp/program/shorui_otoko_20201011/

<プロデューサー・中西真央>

「エントリーシートを男で出していたら私の人生もちょっと違ったかな」
一昨年明らかになった医学部入試での女子や浪人生に対する不正な減点のニュースを見ていて、私自身がふとそんなことを考えたのがこの企画のきっかけでした。
私は幼いころから女性の友人と同じくらい男性の友人も多く、一緒にバカみたいな話をするのが好きなタイプでした。でも、どうにもならない違いがあるのは事実で、たとえふざけて男扱いされようとも、女の私が男のようには生きられない。そのことを実感してきました。また、男子と女子では「モテ」の構造も違うと思っていて、男子は面白さやスター性でモテる人も多いですが、女子はそうとは限らない。こうした日常の中にある些細な違いから許しがたい理不尽な違いまでを、誰かを傷つけたりすることなく、コメディーの力を借りて描けたらと思って生まれたのが今回の企画です。
主演の小芝風花さんは、かわいらしさはもちろん、お芝居からあふれる芯の強さが魅力だと感じており、今回、「男性であろうと女性であろうと、私の仕事の仕方は何ひとつ変わりません!」と言い切れる強い女性(男性?)にぴったりだと感じてオファーさせていただきました。常に明るく元気で、スタッフみんなを笑顔にさせてしまう素敵な存在です。イケメンすぎる男装姿には皆様もきっとキュンとしてしまうと思いますのでご期待ください!
今回は、初のプロデュースとなる私を含め、若いスタッフが非常に多く集まってくださいました。斬新なアイデアやフレッシュな感覚を殺さず積極的に取り入れていくことで、いつもとは何か違うと感じてもらえる作品になればいいなと思っています。『書類を男にしただけで』、どうぞよろしくお願いいたします。

『書類を男にしただけで』ネタバレ

ネタバレ・序章

広告代理店で働く箕輪祐希は、ある日屋外でイベントの準備を進めている時、上司の加藤秀人に「私を社長の愛人だと言うのはやめてください。」と訴える。

しかし加藤は「あの時、「あはは、辞めてくださいよ~」ってそんな感じだったじゃない。嫌なら嫌ってあの時言ってよ。」と言うばかりか、祐希の肩を気安く抱き「よ・ろ・し・く・ね。」とポンポンと撫でながら叩くというセクハラをして行った。

怒った祐希は「加藤~!」と叫びながら近づいて行き、加藤の襟首をつかむと、背負い投げで投げ飛ばしてしまった。

投げ飛ばされた加藤は「暴力は絶対許さんぞ~!お前なんかクビだ~!」と祐希にクビを言い渡した。

会社をクビになった祐希が、道をフラフラと歩いていると男性にぶつかりそうになったため、避けた際に倒れ込んでしまう。

倒れた際に足首を痛めた祐希が道端に座り込んでいると、加藤を背負い投げしていた様子を見ていた若い男が、祐希にハンカチを差し出し「今日の痛みは一瞬、守ったプライドは永遠」と告げる。

祐希は優しくされたことに涙を流し、渡されたハンカチで涙をぬぐって顔を上げると既にその男性の姿はなかった。

書類を男にしただけで、大手広告代理店の憧れの部署へ!

それから1年後箕輪祐希は、広告代理店最大手のインサイトエージェンシーで若干26歳にして、社長賞を受賞したのだ。それも男性として…

祐希は26歳にして社長書を受賞したことで、第七が本気になったら取れない賞はないとまでいわれる憧れの第七制作部に引き抜かれた。

古橋部長が「ようこそ地獄の第七へ。」と挨拶すると、女性社員の須藤あやかも自己紹介し「なにか困ったことがあればいつでも。」と祐希に告げる。

続けて古橋部長は「ここは見ての通り強者揃いだ。ま、中には変人もいるけどな。」と話すと、杉田哲也が漫画雑誌の背表紙をドライヤーで熱していた。

なんとその杉田は、前職をクビになり、泣いていた祐希を慰めてくれた男性だった。

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古橋部長は「取引先のIT企業「深弦堂」の社長がでかい案件を持ち込んできた。総力を挙げて、この仕事をモノにするぞ!」とはっぱをかける。

書類を男にしただけで、チーフに選ばれる

そしてそのチーフに祐希を選び、立候補した須藤あやかをサポートに採用し、エースコピーライターの杉田哲也もメンバーに選ばれた。

祐希が「初めまして」と挨拶すると、杉田は指を鳴らし人差し指で指したため「バ…バレた?」と焦るのだが、杉田は「インサイトエージェンシーのスーパーイケメン、杉田哲也です。」と自己紹介をする。

祐希は面食らい、再びドライヤーで背表紙を熱し始めた杉田を見て「なにあれ?」とあやかに尋ねる。

すると鈴井翔平が「あれ、ドライヤーで温めるとキレイにバラせるんですよ。それでお気に入りの作品をファイリングして永久保存してるんですよ。」と教えてくれる。

祐希はその様子を見ながら「杉田哲也さん…、中学生男子じゃん…。」と思うのだ。

書類を男にした理由

その後杉田と一緒に働くことになった祐希は、柏木未来の診療所へ行き「まずいです。杉田さんにはバレそうな気がします。」と相談するが、柏木は「大丈夫。」と告げ「もう一年もバレてないから大丈夫よ。」と伝えるのだった。

今をさかのぼる1年前、唯一最終面接まで進み、インサイトエージェンシーで健康診断を受ける祐希。

そこで祐希は産業医の柏木未来から、自分の履歴書の性別の欄が男になっていることを知らされ「君、この会社から男だと思われてるのよ。」と告げられる。

柏木が「面接はリモート?」と尋ねると「3次面接までリモートで、最後の役員面接で初めて本社に呼んでいただきました…。シャツの襟やジャケットで女だってわかりませんか?」と話す祐希に柏木が「年とるとみんな見てるような顔して見てないからね。」と口にする。

そして「女性に訂正するもよし、このまま男で行くのもよし。」と言うので、祐希は「なんで男で行くのもよしなんですか?」と尋ねる。

「中途採用で、最終の健康診断まで進むのは、みんな男なの、新卒は女性でも採用してる。でも経験者を中途採用する場合は違う。男しか相手にしてない。」と柏木。

「どうして女じゃダメなんでしょうか?」と尋ねる祐希に、柏木は「それは、君の方がよく分かってそうな気がするけどね。」と話す。

そして「迷ってる暇はない。男か女か決めなさい。訂正するのは今しかない。男でやっていける?」と柏木は祐希に迫る。

「そんなの無理だよ」と思う祐希だったが、これまで女性として生きてきて理不尽に思ったことが祐希の頭の中を駆け巡り「もう女と言うだけで苦労するのはうんざりなんだよ。」と考える。

そして「今日本で一番勢いのある広告代理店が、男として私を採用してくれる。男になれるチャンスなんかもう二度とない。男になって、違う世界を見てみたい。」と強く思う。

祐希は「決めました…。女…、捨てます…。男がいいです…。男で…、行くことにします…。私が男だったらきっと天下が取れる!」と覚悟を決め、男性として働くことになったのだ…

男性社員として、深弦堂との打ち合わせに臨む

そんな中、祐希は取引先のIT企業「深弦堂」に出向き、部長とあやか、そして杉田の4人で女社長の渡辺リカと仕事の話を始める。

社長の渡辺は4人に、「10億円で日本中を驚かせて欲しいの。10億円の楽しい使い道、考えて。」と依頼する。

渡辺社長は「誰もが欲しがるお金や名誉は、運よく頂くことができました。次に欲しいのは話題性です。さすが深弦堂はビックリすることやってくれるなあって日本中に思わせたいの。夢のある提案待ってます。」と伝えるのだった。

その後渡辺社著は社長室の机の上にあるリップのような棒状のようなものを手にし、「これ、中に何が仕込んであるかわかる?SNSではよく見かけるけど…。」と4人に尋ねる。

あやかはそれが何かわかったようで手を挙げようとするが、引っ込めてしまう。

その様子を見ていた祐希は答えがひらめき、リップの形をした「いいねのハンコですか?」と答えると、その通りいいねのハンコだった。

全身剛毛でボーボー

打ち合わせ後、古橋部長恒例のランニングに参加することになり、その後サウナに誘われる祐希。

当然、一緒にサウナに入ることができる訳ない祐希は「僕、剛毛なんです、全身ボーボーなんです。」と断ると、男性陣は納得し難を逃れることができた。

しかし複雑な気持ちの祐希は「私の恋、終わった気がする…。」と思うのだった。

優秀でも女性というだけで

その後、あやかとカフェでお茶をした祐希は、「僕、あやかさんに謝りたいことがあります。」と言い、「いいね」のハンコにあやかが先に気付いていた気がすると話す。

あやかは、あの場では自分が前に出るより祐希が答えたほうがいいと考えたと言い、せっかく渡辺社長が祐希に興味をもってくれたのに、自分が答えると白けちゃうと告げる。

そしてあやかにこれまでの仕事を訪ねると資料作りやサポートがほとんどで誰にでもできることだと話す。

そして、「努力はたいてい報われないよね、願っても祈ってもどうにもならない、焦っても怒っても現実は変わらない。いるだけでいいって周りから思われてる。と話すあやかに、祐希はかつての自分の姿を重ね深く共感するのだった。

その日の夜、祐希は部長に「今回の深弦堂チーフ、あやかさんじゃいけなかったんでしょうか?」と尋ねると、部長はあやかを第七制作部から出すつもりだと言う。

そして部長は、「ウチは30過ぎた女を、製作の最前線には出さない。女は若いうちが華だから…。若くてビジュアルの良い女を現場に出すことには意味があるんだ。」と言う。

そして「クライアントは世の中の事を知り尽くしてるし、上手いこと利用されないように肩肘張ってくる…。だから緊張をほぐすために、若い女を使ってあえて隙を見せるのも必要な戦略なんだよ。あやかも来年は30になる…。今回の深弦堂の仕事は制作として、最後の仕事になるだろう。」と伝えるのだ。

深弦堂へのプレゼン準備

その後祐希は深弦堂のアイディアが出ずに苦しんでいた。

その時、忘れ物を取りに来た鈴井翔平が拾ってくれた、床に落としたリップ型のハンコを見た祐希は、深弦堂に提案するアイディアを思いつく。

翌日、祐希の10億のアイディアを聞いた杉田は、部長にイケそうですと告げ、祐希にキャッチコピーを考えるのに付き合って欲しいと依頼する。

その際あまりにも祐希が杉田のキャッチコピーにダメ出しし続けたため、杉田は「うわああああああああ」と叫び、部屋を出て行ってしまった。

その後戻って来た杉田に、祐希は「さっきは言い過ぎました、すいません。」と謝ると、杉田は「あー、ごめんごめん、指摘は間違ってない。」と全く気にしていない様子。

杉田の返事を聞いた祐希は「男同士って、こんなに簡単に元通りになるの?このまま決裂すると思ったのに。」と思う。

杉田は「言い訳に聞こえるかも知れないけど、彼女にフラれた時のことを思い出しちゃってさあ。私と漫画雑誌どっちが大切なのって泣かれて。」と話す。

「もちろん彼女さんの方だって言ったんですよね?」と尋ねる祐希に、「俺嘘つけなくて」と杉田は答える。

その時「深弦堂」の案件により、連日にわたりハードに仕事をしているため杉田は目の下にクマが出ているのに、祐希にクマが出ていないためキレイな顔してるなと杉田が祐希にどんどん近付いて行く。

トキメキ過ぎて焦った祐希はクマを隠すためにコンシーラーを使っていると教え、杉田にもコンシーラーを塗ってあげると気に入ったのだ。

杉田は「お前、もしかしてずっと前、会ったことがあるか?お前の顔見た記憶があるようなないような。」と思い出しそうになるが、そこにあやかが差入を持ってやってきたため「あやかさん、神」と思うのだった。

女性だからと退職を決意するあやか

その後杉田が寝てしまったため、2人っきりになったあやかが「まだ誰にも言ってないんだけどね、深弦堂さんの仕事が終わったらこの会社辞めようと思ってるの。もっとキャリアも磨きたかったし、穏やかな家庭も欲しかった。でもこのままだと先が全く見えないし、思い描いていた人生とはかなり違ってる気がするの。」と話す。

その告白に祐希は「私も前の会社にいた時、同じ悩みがあった。」と心の中で深く共感する。

そしてあやかは祐希にしがみつき「今だけでいいからこうさせて…。」と涙をこぼすと、祐希にはかける言葉がなくやさしく頭に手を置くことしかできなかった。

その夜の帰り道、祐希の頭の中を女性として働く理不尽さが駆け巡っていた。

祐希の決意

翌日祐希は、診療所で柏木に「私、調子に乗ってました。たまたま男の人生を手に入れたら驚くくらい全部が上手く行って、男の人生を手放すのが惜しくなったんです。」と告げる。

そして「私も同じだよ。上司を背負い投げするくらいつらい思いしたよ。これ以上ない理不尽に傷ついたよ。そう言ってあげたいのに、退職を決めるくらい追い詰められている同僚に、何もしてあげられない。」と嘆くと柏木は「あなたに出来ることをやってあげればいいじゃない。あなたには仕事があるでしょう。」と伝えるのだった。

その言葉を受け、祐希はある決心をし杉田に5時間しかないけど、ラフで鉛筆書きでいいからプレゼンの変更をして欲しいと頼むと、杉田はあとまだ5時間もあると祐希の申し出を受け入れる。

そして杉田が「さっさと話し聞かせろ。」と言うと、祐希は「あやかさんが、会社辞めるって言いだしてます。それを止めたいんです。」と告げる。

すると杉田は「思い出した。去年、上司を投げ飛ばした子がいたんだよ。追いかけて行ってハンカチ貸してやった。必死に戦ってる感じが、お前と似てたような気がしてさ。」と言う。

「今思い出すこと?」と祐希が心の中で呟くと、杉田は「彼女ホントにカッコよかった。今どうしてるかな?」と伝えるのだった。

深弦堂へのプレゼン

プレゼン発表を迎え、祐希は渡辺社長に急遽変更したプレゼンを発表する。

「社長へのご提案の前に、まずは一人の残念な女性の話しからスタートさせてください。」

「その女性は、東京の下町生まれです。祖父の代から続く小さな開業医で、父は跡を継ぎ、母も会計を手伝っています。急患があると両親は帰って来ません。」

「小学生の頃から彼女は一人で家事をこなし、夕飯を食べて、宿題を仕上げる。でもどんなに頑張っても、親戚中ががっかりしてるのが分かる。跡取りなのに男の子じゃなかったからです。」

「彼女と気の合う友達は、大抵男子でした。女子は遠くで、白い目で見てる。コミュニティを超えた付き合いは同性から嫌われる。そのことに彼女はなかなか気づきませんでした。」

「大学時代は、キレイで可愛らしい容姿をしている順番に就職の内定が出ることに驚きました。世の中ってなんて露骨なんだろう。」

「新卒で、広告関係の会社に就職します。分かりやすいセクハラ・パワハラ何でもアリの職場でした。彼女はガマンしてガマンしてガマンして、ついに限界を超えた時に職場の管理職に実態を告げて改善をして欲しいと相談します。」

「セクハラ・パワハラの実態は分かりました。女性が横に座れば機嫌のいいククライアントのために、担当ではないあなたを呼んで横に座らせる。社長の愛人であるという根拠のないデマを流し、第三者の前で、愛人と言うあだ名であなたのことを呼ぶ。」

「そうです。」

「とんでもない話だ。本当に申し訳ない。でも頭が痛いねえ。」

「それはどう言う?」

「どれ一つ取っても非常識そのものだ。でもねぇ、彼はウチのほとんどの案件を一人で背負っている。ウチの会社の屋台骨なんだよ。」

「彼を呼び出して話を聞いたよ。冗談のつもりらしい。あくまでクライアント第一。ウチの仕事に親近感を持ってもらうための、演出だと主張している。会社のために、ここはなんとか、納めてもらえないだろうか。」

「泣き寝入りしろってことですよね。」

「申し訳ない。注意はしといた。」

「注意だけですか?次もやめなかったら?」

「それじゃあ聞くけどねぇ、あなた、クライアントの前では、愛人って呼ばれた時、「やめてくださよ~!」って言いながら、笑ってたそうじゃないですか。」

「それは、その場の空気を凍らせるのが怖くて。」

「毅然と意思表示がなかったらさぁ、そりゃあ女の方も、まんざらでもないんだ、楽しんでるんだ。って、いいように解釈されちゃうんじゃないかなあ。もうちょっと上手く、バランス、とってくれると、ありがたいんだけど。」

「彼女の訴えは、見事に無視されました。その後も彼女は、愛人と呼ばれ続けます。ある日、彼女の怒りは頂点に達し、何一つ変える気のない上司を、背負い投げしてしまいます。」

と告げたあと、後ろの部屋に下がって行く。そのあとを杉田が引き継ぐのだ。

「彼女は、女のくせに、女使いやがって、女なんだから。言われるだけ言われて、クビになりました。」

「彼女は中途採用試験を片っ端から受けて行きますが、不採用の嵐です。受かるわけないよなと思いながら書いた、ある会社のエントリーシート。うっかり間違えて、男の欄にチェックを入れてしまいます。」

「彼女は自分の凡ミスに全く気付きませんでした。でも、書類を男にしただけで、彼女はそれまで全く知らなかった男性の人生を手に入れることになります。」

書類を男にしたけど…やはり

そこで、スカートに履き替え、化粧をして女性に戻った祐希が登場して、話を続ける。

「この女性は、私です。申し訳ありません。社長にも、男性と偽ってしまいました。」

すると古橋部長は、社長に詫び、プレゼンテーションを中止しようとするが、渡辺社長は「私なら問題ないわ、続けて頂戴。」と話す。

祐希は話を続ける。

「男の人生を手に入れた私は、地方ではありましたが、いきなりコマーシャルの仕事に抜擢されました。圧倒的なチャンスの多さや自由度の高さ。男であれば、生意気なくらいが、かえって信頼されることが発見でした。」

「夜道を一人で歩いていてもビクビクしなくてもいい。男の人生だって、複雑でつらいことはもちろんたくさんあるけど、女性とは全く違った安心感や喜びがある。」

「でも私は、いつも後ろめたかった。それは自分の心に嘘をついているのがつらかったからです。」

「部長、須藤あやかさんは優秀なプランナーです。第七にとって大切な戦力です。都合の良い時だけ女性を利用して女性の時代だと持ち上げる。肝心なところは男だけで固めているのに。」

「声を上げた女性が傷つくような世界じゃいけないんです。確かにあからさまなセクハラ・パワハラは少なくなりました。でも裏を返せば、見えづらく、陰湿になった気がします。」

深弦堂への提案

声を上げた祐希が部長とぶつかり合うと、渡辺社長は「仕事の話し、してもいいかしら。」と訴える。

渡辺社長は「私にどんな10億円の使い道を提案してくれる訳?」と尋ねると祐希は「深弦堂に物語を作るプロジェクトです。」と伝える。

祐希は渡辺社長に、「IT会社を興す前に実家が行っていた化粧品事業をもう一度やり、男性でも女性でも一緒に謝して使えるユニセックスコスメを販売すると言うのが私たちのプランです。」と告げる。

杉田は自分がコンシラーを使ってみた経験から男性にも需要があるハズと言いキャッチコピーは「パートナーとシェアするのは、愛だけじゃない」だと告げる。

祐希は「男でもメイクしていい。女でもメイクしなくていい。ユーザーに全て委ねることができるこのコスメは、御社が今まで築き上げてきたビジネスの姿勢と一致しています。」と伝えプレゼンを終えるのだ。

渡辺社長は「ありがとう、感動したわ。」とその案を気に入り、「分かりました。あなたの力貸してください。」と話すのだった。

その後あやかは、祐希に「ありがとう、私もうちょっと頑張ってみる。これからは人目を気にしない。」と告げる。

書類を男にしなくてもいい未来?

それから暫くして、古橋部長が会社の診療所で血圧を測っていると柏木先生は「来年度から、エントリーシートの男性・女性にチェックを入れる欄が外されるそうです。これも時代ですね。」と告げる。

「箕輪祐希をそそのかしたのは先生ですか?」と古橋部長が尋ねると、柏木は「なんですか?その言い方。」と返す。

古橋部長は「先生はウチの役員全員の、弱みを握っているってもっぱらの噂ですよ。そういう力があるから、箕輪祐希をお咎めなしにするし、須藤あやかの、移動を撤回させることができる。」と口にする。

「本音を言えば、気兼ねなく話してくれる男の部下が欲しかっただけなんですよ。」と古橋部長が言うと、柏木は「男とか女とか分ける必要ないですよね。お互いを大切に思う気持ちさえあれば、分かり合える気がしませんか?」と伝える。

そして祐希の告白

そんな中、祐希は杉田に以前借りっぱなしになっていたハンカチを返し「あの時の言葉が、私の支えでした。」と告げる。

そして「私の涙を引っ込めてくれてありがとうございました。私、杉田さんのこと好きです。」と告白する。

杉田は祐希を抱きしめ「俺もお前のこと、好きだよ。」と答えると、祐希は「杉田さんの好きは、どういう好きですか?私の好きは、いわゆるLOVEの方で。」と話す。

杉田は「どういう好きかは上手く言えないけど、でも俺、漫画雑誌と同じくらい、気になるんだ、お前のこと。」と告げると、祐希は思わず笑いだす。

「なんで笑うんだよ?」と尋ねる杉田に、祐希はこれからも、よろしくお願いします。会社戻りましょうか。」と言う。そして…

《本当の自分に戻れてよかった。やっと伝えられた。私は私らしい私でいたい。諦めたくない。自分のなりたい自分でいられて、誰にも傷つけられることのない、そんな世界でありますように。それが、私の思う世界平和だから。》

『書類を男にしただけで』感想

一番最初に、連ドラでなかったことに驚き、たった1時間枠でちゃんと表現できるのか心配でしたが、思った以上にしっかりした内容と終わり方で、純粋に楽しめました。

物語の設定としては、女性が男性として生きるという物語なので、ありがちと言えばそうなんですが、やむを得ず男として生きて行ったと言うより、女性としての生きづらさを感じた主人公が、本当に自分がやりたい仕事を得るために、男性を選んだという、珍しいストーリーです。

実際女性と男性では、それぞれの感じ方が違いなどで、それぞれの生きづらさはあるかと思います。

現実問題、この国では長い間(女性天皇の最後は1770年。それも男系であり、特殊な理由により継承したもので、少なくともそれ以降の天皇は男性のみ。)男性中心の社会が続いてきて、女性が国政参加を認められたのも戦後だったため、未だに男女が同権だと言えない状況が特に企業内で見えにくい形で続いています。

そんな世の中なので、仕事においてはまだまだ男性優位で世の中が回っているところが多く、この物語のように我慢を強いられている女性が多いことは容易に想像できることでしょう。

またその逆に、古くは女性の世界と言われていた専業主婦などの世界では、主夫は認められにくく、ヒモのように見られることがあるのではないでしょうか?

このドラマで、男女のそういった問題を考える良い機会にもなりましたし、出来る限りフラットな目で世の中を見て行きたいと感じさせるような作りにもなっていました。

しかし、それらの男性・女性問題を抜きにして、このドラマを単なるエンターテイメントとして見ても、テーマや脚本、演出や登場人物のキャラクター・俳優陣の演技力どれを取ってもクオリティが高く、大変楽しめる作品でした。

特に主演の小芝風花さんは、あんな華奢な体型で袴田さんを背負い投げしたり、女性が男装したのとはまた違った男性っぽさを表現してあり、演技力が高いのは知っていても、それ以上に非常に素晴らしい表現力だと感心させられました。

更に、竜星涼さんも2枚目と3枚目の中間と言う難しい演技を3枚目になり過ぎないように監督に引き戻されながらも、非常にクオリティの高い演技を見せてくれました。

最後に、この作品がこの1話で終わりと言うのは非常に残念なので、出来ればこのメンバーで、この設定で連ドラを見てみたいですね。

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