ドラマ『コントが始まる』9話「結婚の挨拶」感想。敗者なんかいない!


画像引用:コントが始まる|日本テレビ

基本情報

毎話一本の『ショートコント』から幕が開く。しかしそのショートコントは後に起こる物語の前フリなのかもしれない。

菅田将暉さん、神木隆之介さん、仲野太賀さん、有村架純さん、古川琴音さんという主要人物5人が送る青春群像劇が幕を開けた。

『コントが始まる』9話 ネタバレ

ドラマ『コントが始まる』9話「結婚の挨拶」ネタバレ・あらすじ!
画像引用:コントが始まる|日本テレビ 基本情報 毎話一本の『ショートコント』から幕が開く。しかしそのショートコントは後に起こる物語の前フリなのかもしれない。 菅田将暉さん、神木隆之介...

『コントが始まる』9話 あらすじ

潤平「オレが現実の嫌なことから目をそむけ、好き勝手することで……全ての面倒な責任を背負ってきたのは春斗だった」
瞬太「苦しい時間は長く感じるのに、楽しい時間ほどあっという間に過ぎてしまうのはどうしてなんだろう……」
コント『結婚の挨拶』。明転したステージに現れたのは、プロレス実況役の春斗(菅田将暉)。そこに、チャラい若者役の瞬太(神木隆之介)と、頑固オヤジ役の潤平(仲野太賀)が登場、コタツを囲む。春斗が実況する中、雲行き怪しい結婚の挨拶は「娘さんと結婚したいんすけど」という瞬太の一言で火蓋が切られるが……。マクベスによるとりとめのないコントの『前フリ』が始まる―――。

無事に里穂子(有村架純)の就職先が決まり、奈津美(芳根京子)とともにマクベス開幕の聖地「ポンペイ」にて就職祝いをするマクベスの3人。その会話の中で、奈津美の実家への挨拶のことを尋ねられる潤平。そんな潤平にはずっと心のシコリになっていることがあった。それは、奈津美の元彼氏であり、現在新進気鋭の実業家として活躍している小林勇馬(浅香航大)の存在であった。そして、その関係のこじれは、ある「春斗に対してずっと抱いていた想い」に関係することがあり……。

一方、春斗は、引き篭もりを脱して印刷会社で働くようになった兄・俊春(毎熊克哉)と再会する。手を差し伸べてくれた大切な人を満足させるために頑張ってみようという決意を語る俊春の言葉に、春斗は耳を傾ける。
そんな中、潤平はついに奈津美の実家に挨拶へ。一見柔和な笑顔で現れる奈津美の父(でんでん)だが……。

そして、春斗と瞬太は高校の担任・真壁(鈴木浩介)の家にバーベキューに招待される。二人は真壁の息子・太一から「夢」について、ある問いかけをされる……。
人生の勝ち負けとは―――?いよいよマクベスの解散ライブまで残りわずか。夢に敗れた若者たちの最後の瞬間は思いもしない色彩を帯びる……。ここに、初めて垣間見える彼らの本音がある。長い長い1日の中で語られる彼らのその声を聞いた時、我々は体験したことのない「何か」を見ることになる。

引用:https://www.ntv.co.jp/conpaji/story/09.html

『コントが始まる』9話 感想

9話のオープニングコントは「結婚の挨拶」だ。潤平演じる 東洋一の頑固父親 ザ・グレート太郎の元へ、結婚の挨拶に訪れる瞬太演じる 羽毛より軽いチャラ男 ブルーハワイ良夫。そしてそんな2人のやり取りを春斗演じるリングアナ 高岩ジャストフィット春斗が実況していく。

今回、このコント動画を見ていたのは春斗の兄、俊春。俊春は前話で勤め始めた印刷会社での休憩中だった。物語は俊春が後に語る働くきっかけや理由が重要な意味を持つ。

過去の春斗

シーンが変わり、中華料理屋「ボンペイ」に集まったマクベス3人と中浜姉妹、そして奈津美の6人での会話劇で始まったけど、ここで再び高校時代の回想シーンが出て来る。

このシーンでの高校時代の春斗って、今よりずっと明るくて屈託のないしゃべり方をしていたんだよね。

今の春斗が、何か重い荷物でも抱えているような思いつめた表情が多いのって、マクベスの解散が近付いているからなのか、それとも これまでずっと売れずに来たため性格が内向きになったのか?この辺の 春斗についてが今までほとんど語られていないので、次回・最終回までには詳細に描いて欲しいですね。

ちなみにだけど、ボンペイでのシーンで、瞬太が「冒険王に俺はなる!」のシーンで、みんなが真顔で瞬太を無視して会話を進めていく中、つぐみが顔隠して笑っていましたね。あれはNGじゃなかったんだ…


引用:https://www.hulu.jp/

春斗と俊春

やがてシーンは喫茶店での春斗と俊春とのやりとりとなるけど、この喫茶店って、マルチにハマっていた頃、兄・俊春が春斗の顔をつかんだ喫茶店だよね。


引用:https://www.hulu.jp/

前話まで見ていた感じだと、兄が働き始めた理由は春斗の強い思いによるものだと思っていたんだけど、春斗を含む家族以外にも俊春に救いの手を差し伸べてくれた人間がいたんだね。

俊春からは友達が全員離れていったと語られていたので、そんな人はいないんだろうと勝手に思っていたけど、どんな人にも、身内以外に心配して手を差し伸べてくれる人っているんだろうね。

***

俊春は、引きこもっていた時に手を差し伸べてくれた友達が喜んでくれるから、働き始めたと言っていたけど、そんな風に本当につらい時に手を差し伸べてくれる人間が、自分の身の回りに果たして何人いるだろうか。

もしそんな人がいたら、その人を満足させるために頑張ることも十分に働く理由になりえるし、その友達を満足させることが出来たと思った時、自分も満足できるのかも。今回の俊春の言葉はかなり胸に突き刺さりました。

潤平の独りよがり?

さて、冒頭で潤平が春斗と勇馬の仲を引き裂いたのは自分だと悩んでいた潤平が、勇馬をボギーパットへ呼び出し、春斗と仲直りさせていたけど、あの時の潤平は春斗と勇馬の仲を取り持つというより、2人を仲直りさせて自分がスッキリしかたったように見えたんだけど…。

以前、春斗が勇馬からの仕事を勝手に断った時には、春斗と勇馬は元々あんまり仲が良くなかったように思っていたからあんな断り方をしたんだろうなと見ていたけど…

春斗は元々、勇馬に施し癖があって、あまり空気の読めない天然人間だということを知っていたんだから、友人関係が続いていたんだったら、仕事を依頼された時あんな風な断り方はしなかっただろうね。

真壁先生の息子・太一君登場

一方、真壁先生宅でのホームバーベキューのエピソードも以前の伏線の回収になるかな…。今回は真壁先生の息子・太一君が登場しました。

高校時代の瞬太が、間もなく生まれそうだという真壁先生の奥さんを、当時買ったばかりの車に乗せ、病院まで運んで生まれたのが太一だというエピソードが過去にありました。

当時の思い出話が、こんな形で今回の物語に登場するのは、なにか感慨深いものがあります。

あれから10年も経ったんだから、太一も大きくなるわけで、どうやらマクベスの解散ライブを真壁先生と一緒に見に行くようです。その下準備のために、中間のコントを見ていたようですね。

潤平、奈津美宅へ挨拶に

そして今回のメインとも言える、奈津美の家へ潤平が挨拶に行った件ですが、最終的には奈津美の父・睦実とは、お互い奈津美が大好きだということで気が合いそうでなによりです。

奈津美が「あの人、723のナンバープレートの写真 集めてんだよ、編でしょ?」って言った時に、間髪入れずに「変じゃねえよ。」と言い切っていたところに父親の愛情を感じました。

ちなみに、でんでんさんの年齢を調べてみたところ、現在71歳とのこと。

その年齢から逆算すると、奈津美が生まれたのが43歳ころと40過ぎてからの子供といことになります。年取ってから生まれた一人娘だとすると、可愛くて絶対に手放したくないんでしょうね。…っていう理由で父親がでんでんさんだったのかもしれませんね。

負けと失敗

さて、今回の真壁先生宅でのホームバーベキューのシーンで太一が尋ねた「夢って、追いかけない方がいいの?失敗したあと大変そうだな。」という質問に対し、春斗と瞬太は「失敗していない、時間切れだ。」「負けたことが失敗したってことじゃない」と言っていたけど、この負けと失敗の切り分けって難しいよね。

どちらも頭に「人生に」ってついちゃうと同じになっちゃうけど(人生に負けた。人生に失敗した)彼らが言っているのは、夢には負けたけど、人生にはまだ失敗していないということ。

ただ、失敗したあと大変だというのは、夢に限らないだろうと思う。この物語でも春斗の兄・俊春と、里穂子の2人は夢に負けたワケではないけど、生きている途中で一度それぞれ負けてしまったことがあるわけで…

だからと言って、それで人生に失敗したワケではなく一旦休息を入れ、これから再び新たに進んで行こうとしているんだから、まだまだ失敗じゃないし。

一方、「自分は負けたのか?」という春斗に、瞬太は「自分たちはたくさんの人間関係を築いているから勝っている」という。そんな瞬太に、春斗は「それはそうだけど、やっぱ別の競技だって感じがする」と答える。

この、春斗が言う別の競技というのは、スゴく分かる気がする。

人生って、いくつも同時に競技しながら生きているような感じがするんだよね。

例えば簡単に言うと、一つは仕事という競技をしながら人生を過ごしているけど、同時に恋愛という競技もしているみたいな…

何に重きを置くかは人それぞれだけど、マクベスという競技に重きを置いていた春斗にとっては、負けを感じるのは仕方ないと思うし、人間関係という競技に重きを置いていた瞬太は(瞬太がマクベスという競技を軽んじてたというワケではなく。)勝ちを意識するんじゃないかな?

そして、瞬太が人間関係に重きを置いているのは、瞬太が高校時代に死のうとしていた時に、春斗に命を救ってもらったという思いが強いからだろう。

高校時代に死のうとしていた時に、瞬太はなぜかは分からないけど、春斗が気になっていたんだろうね。

そして瞬太自身が、無意識に春斗に救いを求めていたからこそ、屋上に上がって来たのが春斗だったことを心から喜び、死ぬことをやめて春斗のために生きて行くことを決めた。だからこそ、プロゲーマーとして下り坂だと嘘をついてまでマクベスに加わったんだろう。

この瞬太の生き方が、春斗の兄・俊春の今の生き方とシンクロしていくという今回のストーリーも本当に感心させられました。

敗者はいない

そしてそこからコントのラストへと進んでいくワケですが「敗者なんていません。敗者はんていないんです。」というラストは、実は、最初から歯医者なんていないことを知っていた真壁先生が、わざと太一を歯医者に連れて行って、春斗と瞬太とが外で話す時間を作ってくれていたことを示唆しているのかもしれませんね。

更に、今回のテーマが敗者なんかいないということで浮かび上がってくるのが、マクベスがよく通っていたファミレス「メイクシラーズ」です。


引用:https://www.hulu.jp/

これまでファミレスの名前がどうして「メイクシラーズ」なんだろうと思っていたんですが、店のロゴを良く見ると上に英語で「MakeShiraz」と書いてあり、アルファベット読みすると「マケシラズ=負け知らず」だったんですね。

この9話で、敗者なんかいない=負け知らずにつながってくるって、最初からそこまで考えて名前を付けてあるのに驚きました。

また、結婚の挨拶対決での72時間というのも、72時間=三日三晩=723=ナツミだったり、ラストのジャストフィット春斗の「今日までやってきて本当に良かったです。」は言うまでもなく、「これまでマクベスをやってきて本当に良かったです」だよね。

さて、いよいよ次回が最終回となるワケですが、これまで潤平や瞬太については過去から丁寧に描かれていたけど、春斗が宙ぶらりんのままですよね。次回は春斗のことが語られるのか?や、以前、ファミレス「メイクシラーズ」で大食いしていたお客の謎など何かと回収されていくのか等々、本当に楽しみです。

『コントが始まる』見逃し配信

『コントが始まる』の見逃し配信は及び『Huluスペシャルコンテンツ「マクベスの23時 ~皆様の質問に本当に答えます~』はHuluでどうぞ。

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