画像引用:Night Doctor – フジテレビ
『ナイト・ドクター』基本情報
2024年度から施行される医師の働き方改革が、医療界を悩ませている。柏桜会あさひ海浜病院では「365日24時間、どんな患者も断らない」という医療を目指し、医師たちが過労死寸前で崩壊間近の救急医療を立て直すべく、新たな働き方として夜間救急専門のチーム「ナイト・ドクター」を設立することとなり、訳ありの5人の医師たちが命に真摯に向き合っていく。
一方、医師も仕事を終えれば一人の人間として、家族や恋人、自分自身の悩みや問題に直面する。5人は長い時間を共に過ごしながら、絆を深め合い、医師として人として成長していく。その姿を描く作品。
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『ナイト・ドクター』5話 ネタバレ・あらすじ
朝倉美月は、成瀬暁人が受け取った郵便物を油断している隙に奪い取り、差出人に目をやる。
東京地方裁判所が差出人であることから、美月は成瀬が訴えられているのかを尋ねるが、関係ないと一蹴されてしまう。
その日から、成瀬の態度は以前にも増して美月に冷たくなる。
美月から患者を奪っていく成瀬
夜になって20代の女性が搬送されてきた。気を失って転倒したはずみで上腕を切り、出血している女性の処置を美月がしていた。
女性の処置に美月がもたついていると成瀬が横から割り込み、美月から患者を奪い取り処置を終えてしまう。
続いて搬送されて来た患者も、美月がもたついているうちに、成瀬が横から奪い取ってしまった。
成瀬の方が腕が上だから、仕方ないと話す深澤に、美月は 自分が経験を積めないのは、働き方改革のせいだと憤る。
一方、本郷亨は後輩を育てるつもりは無いのかと成瀬に尋ねるが、患者が望むのは確実な医療だ、自分が処置した方が確実だと譲らない。
そんな時、働き方改革で残業時間が減ったため、お金を稼ぐために夜はキャバクラで働いているが昼は会社員をしているという患者の話を聞いた美月は、昼間の非常勤救急医の応募病院を調べ始めた。
6歳男児が搬送される
そこに、ホットラインが鳴り、母親の越川法子に付き添われた6歳の子供、日向くんが運び込まれる。
酸素化は悪くないので、幸保に6歳だから挿管は避けたいと美月が話していると、またも成瀬がやってきて、これから呼吸状態は悪くなると挿管を看護師に準備させ、また患者を奪い取ってしまった。
日向くんは一命を取り留めたが、法子を安心させようと「絶対に助ける」と言った深澤にも、成瀬は患者や家族の前で二度とその言葉を口にするなと怒鳴る。
一方、暫くすると日向くんの挿管したチューブから出血が見られる。
内視鏡検査の結果、広い範囲で胃の粘膜から出血が見られたのだが、原因は不明のままだった。
成瀬の訴訟
朝になり、シフトを終えた美月は八雲徳人院長に成瀬の訴訟について尋ねる。
八雲は成瀬が、頭部外傷の手術を担当した子供の母親から、急性硬膜下血腫の手術後、子供に下半身まひが残ったことを恨んで訴えられたと美月に教えた。
成瀬たちが帰ったあとの日勤の時間帯に、訴訟を起こした母親・秋山真紀が病院を訪ねて来たため、成瀬が訴訟を抱えていることが病院スタッフに知れ渡ってしまう。
チーフの嘉島征規は、成瀬のように裁判を起こされないよう、全員にインフォームドコンセントを徹底するように告げる。
そして成瀬に裁判に負けたら出て行ってもらうと口にするのだった。
法子の疑惑と真相
一方、日向くんの疾患原因はなかなか判明しない。広瀬は遺伝性の疾患かもしれないと、父親の既往歴を尋ねるが、法子はトイレに行くと席を外してしまった。
その頃本郷は、法子が記入した日向の問診票の生年月日と年齢が合わないことから疑問を持ち、美月と成瀬が法子から詳しく話を聞くことになった。
その時、なにかが気になった幸保は本郷に手紙を渡し、日向くんの持ち物を見に行ったのだ。
その頃、法子から日向くんが生まれた時の天気や体重・身長などを広瀬が尋ねるが、忘れたと話す。
そこに幸保が日向くんの靴下を手に現れ「よこみぞ、ひなた君。それがホントの名前ですね?役所に問い合わせます。」とスタッフルームへ向かおうとすると、法子が叫ぶ。
「待って!やめてください。」
「そんなことしたら、また、あの子に何されるか分かりませんから!」
このままだと何もできない、本当のことを話して欲しいというと、法子が話し始める。
「日向くんは…、実の両親から、虐待を受けていたんです。」
隣の部屋に住んでいた法子は、日向くんが食事も与えてもらっていない上、狭い車に閉じ込められている姿を何度も目撃したため児童相談所に通報したことがあるという。
しかし、保護期間が終わり、またその両親に返されたため、隙をついてアパートから日向くんを連れ去ったと話すのだ。
日向くんの病気
その時、日向くんの容体が再び悪化し、痙攣を起こし出血傾向が見られたため、頭部CTを急いで撮影した。
結果、日向くんには脳出血が見られた。
広瀬は、様々な病気を疑った中、全身の毛細血管に問題があり、そのせいでいろんな個所から出血症状が出る「オスラー病」を疑った。
そのせいで、脳出血を起こしているんだと考え、すぐにオペをしないと命の危険があるという。
しかし、実の母親ではない法子には、オペを同意する権利はない。
法子は「日向くんが助かるなら、犯罪者にだってなる」と必死に訴えるのだった。
美月は成瀬に告げる。
「脳出血のオペは、専門外の私にはできません。」
「でも、先輩ならできますよね。」
「お願いします。私も全力でサポートします。」
幸保もサポートすると告げるが、広瀬は「断る」と告げる。
「そんなに、また、訴えられるのが怖いですか?」
「勘違いすんな。サポートは断るという意味だ。日向くんのオペは、俺1人でやる。」
そこに本郷がやってきて、広瀬に告げる。
「いいのか?成瀬。越川さんの話がホントなら、日向くんの実の両親は虐待するような親だぞ。」
「金目当てで、お前を訴える可能性は十分にある。」
「犯罪者になる覚悟で頼んでる人がいるんです。その思いに応えないわけには、いきません。」
「それに別に、成功させれば問題ないですよね?」
オペに向かうため、広瀬が手洗いをしていると、美月と幸保がサポートをすると手を洗い始める。
「何があっても知らないからな。」広瀬
「望むところです。」美月
親子の定義!?
その頃深澤は、美月に頼まれ法子の話が本当かどうかを、施設に電話をかけて調べようとしていたが、夜中のため当然誰も出なかった。
その様子を見た本郷は深澤がいつも同じところをクルクル回っているハムスターだなと告げるのだった。
一方広瀬は美月と幸保とで脳の血種除去手術を順調に進めていた。
出血点を見つけ、血も止まり、手術は無事に終了したのだった。
日向くんの手術が無事に終わったと聞いた法子は、良かったとつぶやき「ありがとうございました。」と礼を告げる。
朝になり、法子は警察に連行されていった。
「親子って何なんだろうね。私は越川さんが、日向くんの本当のお母さんにしか思えなかったな。」と幸保。
美月がスタッフステーションで両親のことを深澤に尋ねる。
「ご両親、家賃滞納した挙句、蒸発したらしくて」と深澤。
「警察にも問い合わせたけど、日向くんの捜索願すら、出されてなかった。」
「もし、越川さんが、助けてなかったらさ、今頃日向くん…。」
「それでも、彼女のしたことは、許されることじゃない。」
インフォームドコンセント
日勤との引継ぎ時、チーフの嘉島は、親の同意書なしに手術をした広瀬を責める。
「親の同意書なしに、オペをするなどありえない。」
「あれほど、インフォームドコンセントを徹底白と言ったのに、もう忘れたのかな?」
そう話す嘉島に、本郷は伝える。
「その形式的なインフォームドコンセントを徹底した結果」
「アメリカでは逆に訴訟が増えたという事実を、ご存知ですか?」
「マニュアル通りの説明だけして、あらゆるリスクを羅列し、患者には同意のサインだけを求める」
「医学的知識の乏しい患者が、医者の説明を全て理解できるとは思えない。」
「患者はよく分からないまま、とりあえず、目の前の書類にサインすることになる。」
「そんな状況では、患者が後になって…」
「あの時の決断は正しかったのか?ホントに医者を信じて良かったのか?不安になるのは当然です」
「皆さんも、インフォームドコンセントを実施される以上は、正しい使い方を理解してくださいね」
成瀬の思いを真紀に伝える
その日、美月たちが寮に戻ると成瀬がスーツを着込んで出かけるところだった。
成瀬は訴訟を起こした母親・秋山真紀の家を訪ね、当日の説明不足について謝りに来たと告げる。
「私は、ただマニュアル通りに説明をするだけで…」
「本当に、秋山さんが理解をされていたのかという、配慮が行き届いていませんでした。」
しかし真紀に、帰ってくださいと強く言われた成瀬は、当時執刀した時の手術内容を分かりやすく書いた記録を渡そうとする。
真紀はその記録を叩き落し、成瀬を外に出し鍵を閉めてリビングへと戻って行ったのだ。
その後真紀がリビングで考え込んでいると、息子の和樹が車イスで入って来て真紀に告げる。
「俺、こんなに難しい手術受けたんだね。」
和樹は成瀬が書いた記録を手に、言葉を続ける。
「今、生きてんの、奇跡じゃん。」
すると車イスを押していた父親の和雄が和樹に告げる。
「お母さんのおかげだ。」
「お母さんも不安だったのに、お前の手術の同意書にサインしてくれたんだ。」
「そうなの? ありがとう。」
ラストネタバレ
一方、少しでも多くの症例など医療に携わりたい美月は、日勤で「たちばな救急クリニック」で非常勤として時々働くことになり、早速初日の勤務を開始する。
非常勤勤務が終わり、柏桜会あさひ海浜病院に一足先に入り、ソファに横になっていると、深澤がやってきて美月に「昨日と同じ服?何で?何で?」と尋ねる。
そこに院長が現れ、2人に「成瀬君はまだ?」と尋ねる。
その後、美月と深澤は走って成瀬がトレーニングしているスポーツジムへ行くと、ちょうど成瀬が出て来た。
息も絶え絶えに「そ…、そ…、訴訟が…、取り消されました」と美月。
その夜の勤務中、成瀬は1通の封筒を本郷から渡される。
封筒には成瀬がいなくなったら、どれだけ作業効率が落ちるかという上申書が入っていると本郷。
続けて、本郷は1枚の用紙を見せて桜庭からだといい、母親に紹介してもらった優秀な弁護士のリストを渡す。
さらに、朝倉と深澤からは、裁判の参考に、似ている判例を集めてまとめたという用紙を渡される。
「おせっかいな連中ばかりだな。」そう本郷は告げるのだった。
翌朝、仕事を終えた美月・幸保・桜庭・深澤の4人は、成瀬の訴訟が取り下げられたお祝いパーティーを開く。
深澤が「何か一言ないんですか?」と言うと、続けて「そうですよ。せっかく訴訟が取り下げられたんだから、もっと嬉しそうな顔したらどうですか?」と美月が話す。
すると成瀬はビールを一気に飲み干し話し始める。
「朝倉、お前は経鼻挿管が強引すぎる。ブラインドの挿管は、もっと患者の呼吸を見ろ。」
「高岡。お前は、補助換気に力が入り過ぎてる。患者の頭を少し右に向けろ。」
「桜庭、お前は挿管の判断が遅い。胸腔ドレーンの位置も下方で背側過ぎる。」
「中心静脈の穿刺も雑だ。もっと穿刺部位と目標点を、しっかり確認しながらやれ。」
「深澤、お前はいつまでポンコツでいるつもりだ。」
「与えられるのを待つんじゃなくて、少しは自らチャンスを奪いに行け。」
と4人に「もう訴えられるのはごめんだからな。」とお説教をするのだった。
その頃院長室では、八雲院長が本郷に
「すっかり、いいチームになってきたみたいだね。」と話す。
「まあ、今どき珍しく、暑苦しい人間が一人交ざってますからね」と本郷。
「ハハハ、朝倉先生のことかな?彼女を見てると思い出すね。もっとみんながむしゃらだった昔の救急を」
その日の夜の勤務時、消防からのホットラインが鳴り、ドクターカーの出動要請が入る。
本郷が、成瀬と美月に出動を命じると、深澤が自分にも行かせて欲しい、チャンスを下さいと訴える。
成瀬が足手まといにならないならと許可すると、本郷が「行ってこい」と深澤に声をかける。
そんな深澤に「どうしたの?」と美月が尋ねると、深澤は「俺はチキンでも、ハムスターでもなく、救急医になりたいんだよ。」と答えるのだった。
現場に到着した3人は重傷を負った作業員を目にし、それぞれ治療に向かう。
その時作業員を助けるため、資材の山を登って行った美月が突然立ちくらみをおこし、落下してしまうのだった。
『ナイト・ドクター』5話 感想
今回は、成瀬の訴訟や、出血傾向の少年、子供のことをなにも知らない母親、美月のダブルワークと、盛りだくさんの内容で楽しめました。
特に最初に運ばれてきた日向くんに付き添ってきた法子は、虐待に遭っていたという日向くんを可哀想に思っている内に自分の子供のように愛してしまったというストーリーは予想外でした。
なにしろ、成瀬の訴訟騒ぎに気を取られていたので、日向くんに関しては、珍しい病気の患者なんだろうなと暫くは思い込まされていて、見事に騙されました。
***
それにしても、実の両親は一体どういう人たちなんだろうか?
自分の子供がいなくなっても全く気にせずに、アパートの家賃を踏み倒して逃げて行ったってことらしいけど…
いずれにしろ、略取・誘拐罪にはあたるだろうから、警察に事情を聴取されるのはしかたないでしょうね。
ただ、営利目的でも身代金目的でも国外移送目的でもない、未成年者拐取罪になりそうなので、実の両親が行方不明で、捜索願すら出されていないとなれば、未成年者拐取罪については、親告罪のようなので、法子は罰せられずに釈放される可能性が高いでしょうね。
一方、成瀬の訴訟の原因ともなったインフォームドコンセントだけど、患者の状態が思わしくなければそれだけ同意してもらう書類も多くなるだろうし、患者の容体が刻一刻と悪化していく中、一つ一つ納得してもらってから、サインをもらうというのは、かなり困難でしょうね。
とは言っても、患者の立場になってみれば、やっぱり完全に治りたいと思うだろうし、特に自分の子供となれば、よりその思いは強くなるだろうね。
今回の訴訟は、きっと母親的にはやり場のない怒りを成瀬にぶつけるしかなかったんだろうね。
おそらく母親は、自分に対しても怒りややるせない気持ちを持ってたんだろう。
それが、息子本人の一言で、ようやく息子が亡くなっていた可能性にも考えが及んだんだろうね。
一方、これまでずっと後ろに引っ込んでいた深澤がようやく自分をアピールするようになったと思ったら、美月が落下事故とは…
いったいどうなるんだろうか!
「ナイト・ドクター」登場人物・キャスト ゲスト
朝倉美月 … 波留
成瀬暁人 … 田中圭
深澤新 … 岸優太(King & Prince)
桜庭瞬 … 北村匠海
高岡幸保 … 岡崎紗絵
本郷亨 … 沢村一樹
桜庭麗子 … 真矢ミキ
八雲徳人 … 小野武彦
嘉島征規 … 梶原善
根岸進次郎 … 一ノ瀬颯
益田舞子 … 野呂佳代
新村風太 … 櫻井海音
深澤心美 … 原菜乃華
岡本勇馬 … 宮世琉弥
佐野大輔 … 戸塚純貴
青山北斗 … 竹財輝之助
登場人物の詳細はこちら

2話ゲスト
秋山真紀 / 山本未来
かつて成瀬が手術を行った少年・和樹の母親。成瀬の「必ず助けます」の声で、手術に同意したが、術後半身不随になったことに激怒し成瀬を訴える。
越川紀子 / 紺野まひる
日向くんを助けて欲しいと病院に連れて来た日向くんの母親と名乗る女性。本当は母親ではなく、隣の部屋に住む女性で、日向くんを両親の虐待から助けるために連れ去った。
日向くん / 正垣湊都
越川日向として意識不明の状態で病院に運ばれてきた。本当のなまえは「よこみぞひなた」で、実の両親からは虐待を受けていた。
秋山和樹 / 羽村仁成(ジャニーズJr.)
真妃の息子。以前に自転車事故で頭を強く打ち、搬送されてきた。成瀬が手術を執刀したが、命は助かったものの、下半身が不随となり、車いす生活となった。
秋山和雄 / 木村淳一
真妃の夫で和樹の父親。
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配信内容、話数などの詳細はサイトにてご確認ください。
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