画像引用:Night Doctor – フジテレビ
『ナイト・ドクター』基本情報
2024年度から施行される医師の働き方改革が、医療界を悩ませている。柏桜会あさひ海浜病院では「365日24時間、どんな患者も断らない」という医療を目指し、医師たちが過労死寸前で崩壊間近の救急医療を立て直すべく、新たな働き方として夜間救急専門のチーム「ナイト・ドクター」を設立することとなり、訳ありの5人の医師たちが命に真摯に向き合っていく。
一方、医師も仕事を終えれば一人の人間として、家族や恋人、自分自身の悩みや問題に直面する。5人は長い時間を共に過ごしながら、絆を深め合い、医師として人として成長していく。その姿を描く作品。
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『ナイト・ドクター』3話 ネタバレ・あらすじ
突然 朝倉美月に患者の斎藤篤男が馬乗りとなり、襲おうとするその時、その光景を見ていた桜庭瞬が駆け寄り、斎藤を突き飛ばし押さえつける。
しかしすぐに反撃され、落ちていたハサミで切りつけられてしまった。結局 斎藤は成瀬暁人が押さえつけて、翌朝警察に引き渡したのだ。
桜庭瞬の進む道
事件を聞いた『柏桜会あさひ海浜病院』の本院『柏桜会』会長・桜庭麗子は、息子の瞬がケガをしたと聞きつけ迎えにやってきた。
麗子は瞬にイギリス留学を言い渡し、本郷も「瞬は救急医には向いていないかもしれない、自分一人じゃ胸腔穿刺も中心静脈確保も気管挿管もできないような医者は救急医とは言えない。」と言い放つ。
桜庭は本郷に「救急医になりたい」と訴えるが、「足手まといになるようなヤツはここには必要ない」と切り捨てるのだった。
その帰り道、美月は「本気で続けたいなら、誰になにを言われようと辞める必要なんてないと思うけど。」と桜庭を励ます。
しかし桜庭は、生まれつき心臓が悪いということを打ち明け、「僕はおとなしく机に向かってる方が向いてる。どんなに頑張ってもどうにもならないことってあるよね。」と話すのだ。
そんな中、桜庭は主治医から冠動脈の狭窄を指摘され、近いうちに治療のために一週間の休みを取るようにと告げられたうえ、救急医に向いていないと言われてしまう。
桜庭は「このままやりたいことをやらず、無駄に過ごしたくない」と告げ、治療の日程は後日相談することに。
《そう、僕の身体は僕だけのモノじゃない。僕の心臓は移植されたものだから》
《誰よりも清く正しく、自分の命を大切に生きなくちゃならないんだ》
桜庭が救急医になりたい理由
桜庭が寮へ戻ると、美月は桜庭にたくさんの参考書を渡し「もし、ホントに諦めたくないって気持ちがあるなら、胸腔穿刺と中心静脈確保と気管挿管くらいできるようになんなさい。」と話す。
「これ、貸してくれんの?」と驚く桜庭に、美月は「一応、命の恩人だし、まあ、お……。応援してるから。」と告げ、部屋へ戻っていくのだった。
その夜、20代の急患が運び込まれたが、ナイト・ドクターたちの必死の処置もむなしく亡くなってしまった。
「もっと早く搬送されていれば」と落ち込む美月に、成瀬は「無保険だから金が払えず、早期治療を受けることが出来なかった」と推測する。本郷は「医療だけでは救えない命もある。」と口にするのだった。
その朝、深澤から「どうしてそんなに救急医になりたいんだ?」と聞かれた桜庭は、「僕は物心ついたころには父親がいなかったけど、初めて尊敬した大人が、母親の元同僚だった本郷だ」と話す。
「目の前で苦しんでいる人を救えるって、凄いことだよ。その人の未来を一瞬で変えられるんだからさ。」と桜庭。
美月は「そう。だったら、もっと頑張らないとね。やっと一緒に働けたんでしょ。本郷先生と。」と伝えるのだった。
桜庭、チームから外される!?
その日の夜、桜庭の母・麗子は、本郷が通っていたバーに現れ、「留学準備が整うまで、あの子を本院に戻してジョブローテーションさせることにしたから、サインして。」と転科届を置いていった。
その次の出勤時、桜庭は自分の名前が次のシフト表から消えていることに気付く。母親の理事長からの指示だからと本郷は桜庭に転科届を渡す。
桜庭は、自分の環境を恨み「やっぱり不公平なことってあるよね。」と言い「先日亡くなった無保険の患者も金持ちの家に生まれてたら、今も生きていたかもしれない」と告げ、仕事へと向かって行った。
その時、高岡幸保がやってきて、桜庭が忘れて行った治療についてびっしりと書き込んであるメモ帳をみんなに見せる。
桜庭は誰よりも一生懸命努力し勉強していた。深澤は「自分より余程努力しているのに」と口にするのだった。
無保険患者の悲劇
そんな中、くも膜下出血の下田という急患が搬送されてきた。すぐにオペが必要な状態だったが、本人は無保険だからと治療を拒否し、起き上がろうと暴れ始めたため、鎮静剤を投与して眠らせた。
そこへ下田の息子・慎吾がやってきて父親の様子を尋ねる。美月は父親が手術を拒否していることを告げ、誰か家族の了承があれば手術ができるからと、誰かほかに家族がいるかを尋ねる。
慎吾は、母親は5年前に亡くなり、家には認知症で自分が誰かも分かっていない祖母しかいないと話す。
続けて「父は祖母の介護をするため、会社を辞めた時からおそらく無保険だった」と言い「生活保護は、母親との思い出が詰まった家を売りたくないから、父は請求していない」という。
「それでいいの?」と尋ねる美月に、慎吾は「仕方ないじゃないですか。父さんがそうやって言うんだから。どうしようもないことだってあるんですよ。」と答えるのだった
スタッフルームで、美月はこのままだと息子の慎吾君が後悔するハズだと口にすると、その言葉を聞いていた桜庭がスタッフルームを飛び出し、慎吾の元へ行く。
桜庭は慎吾に、「お父さんの手術しなくていいの?お父さんを説得できるのは君しかいないんじゃないの?」と訴える。
慎吾は「死にたがってる人を生かすのはエゴじゃないんですか?」と答える。そして父親は介護に疲れ果てて楽になりたいはずという。
生きていて欲しいというエゴ
その時、本郷が近づいてきて「エゴで何が悪い?お父さんが倒れた時、どうして救急車を呼んだ?生きていて欲しかったからじゃないのか?」と言い「君たち家族には、最低限幸せになる権利があり、それを守る制度もある。」と伝える。
「父は家を売りたくないから生活保護を受けたがらない」と話す慎吾に、本郷は「これからも好き勝手言う大人は多いだろう。私もその一人だ。」
「でも、一つだけ言えるのは、誰も君の人生の責任まではとってくれない。」
「それがどんなに優秀で、素晴らしい親であろうとだ。」
「だから、君がどうしたいのかは、自分自身で決めろ。」
やがて眼を覚ました父に、慎吾は「父さん。手術を受けて欲しい。あんな家…。手放せよ。家なんてどうだっていい。俺を置いて勝手に一人でいなくなるとか、そんなの…。そんなの絶対、許さない。俺は父さんに生きてて欲しいんだよ。」と涙ながらに訴える。
慎吾の説得により宏の同意を得ることができたことで、宏のオペが始まった。桜庭は上手く行くといいなと口にする。
ダメダメペアを襲った緊急事態
その時、昼間に甲状腺腫瘍で手術をした東条という患者が気道閉塞を起こし、状態がどんどん悪くなってきた。
桜庭が本郷に電話すると、「下田のオペ中で手が離せない、ステロイド吸入、酸素投与、気管挿管、今までさんざん見て来ただろ。お前にできることをやれ。」と告げるのだった。
深澤が気管挿管しようとするが、軌道狭窄をおこしていて、挿管できない。桜庭は過去の事例を思い出し、輪状甲状靱帯切開を行うため準備をさせる。
しかし、桜庭は手が震えて切開することが出来ずにいた。そこに他の患者の治療を終えた美月がやってきて、桜庭にアドバイスをする。
「ずっと夢だったんでしょ?何のために、ここに来たの」
美月の言葉に後押しされた桜庭は、無事に切開し挿管することができた。
初めて人を救った喜びと変化
夜が明けて、桜庭が美月と一緒に患者の様子を見ている時、美月が話しかけてくる。
「東条さんのさ、呼吸が戻った時の感覚覚えてる?」 「うん」と桜庭。
「あの感覚、病みつきになるでしょ。」 「うん。」
「確かにさ、桜庭の言う通り、生まれた時点で、運命って決まってるのかも」
「でもさ、昨日の桜庭と、今日の桜庭は、絶対に違うよ。」 「えっ?」
「桜庭だって、絶対に変われるよ。だって、一人の人の未来、ちゃんと変えたでしょ。」
美月はそう告げると、桜庭に忘れ物のメモ帳を渡した。
その日の日勤医との引継ぎ時、センター長の嘉島が外科的気道確保をする必要はなかっただろうと言い捨てるが、本郷は嘉島の処置のせいで東条が気道閉塞を起こしたと指摘し、桜庭の肩を叩き「よくやった」と褒め出て行く。
《僕の心臓が飛び跳ねた。》
《この時感じた喜びも、誰かを救ったこの手も、誰のものでもない。僕のものだ》
桜庭の決意
桜庭はその喜びを胸に、母・麗子を訪ね「母さん、僕にナイト・ドクターを続けさせてください」とお願いする。
「無理よ」と否定する麗子に桜庭は訴える。
「昨日、初めて自分の手で患者さんを救えたんだ!」
「何かこう、心臓がバクバクして、ああ、俺 今生きてるんだなって思えた」
「母さんや先生は、命を大事にしろっていうけど…。」
「でも、俺はそれと同じくらい、自分の気持ちを大事にしたい、」
「だから、お願いします!」
母・麗子はそんな瞬の気持ちを受け入れ、感染症や発作、事故のリスクのある病院の外での勤務はしないことと、経営の勉強も怠らないことという2つの条件付きでナイト・ドクターの勤務を続けることを許してくれた。
ラストネタバレ
その日、成瀬と深澤が美月の部屋のゴキブリ退治をさせられていた。その時成瀬は、1枚の 心臓ドナーと家族にあてた感謝の手紙を見つけた。
成瀬は、どこかで見たことがある字だなと思っていると、桜庭の字だと思い出したのだ。
その後、桜庭は数日間の心臓の治療を終え、再びナイト・ドクターチームへと戻って来た。
成瀬は戻って来たばかりの桜庭を呼び出し、心臓のドナー提供者が誰なのかと尋ねるが、「さあ、誰なんだろうね?」とはぐらかされてしまう。
そんな中、高岡幸保は恋人のレストラン経営者・青山北斗と連絡が取れなくなっていた。
《誰かの秘密を知った時、一歩一歩積み上げてきた関係なんて、簡単に壊れてしまう》と幸保は心でつぶやく。
その時、レストランの2階から転落したという20代の女性が救急車で搬送されてきた。
救急隊員は「頭部を強打し、JCS200です。」と告げ、付き添いの恋人男性をナイト・ドクターたちに引き合わせた。
救急車から降りて来たその男性は、高岡幸保の恋人・青山北斗だった。
《どんなに信じていた人も、オセロがひっくり返るみたいに一瞬で白が黒になる》
『ナイト・ドクター』3話 感想
3話では、ダメダメペアのもう一人、桜庭瞬についてと、貧困などによる無保険診療について描いてありました。
このドラマは、スタート前から、桜庭瞬は会長・桜庭麗子の息子だとは知っていたので、その部分については驚きはなかったけど、初回から描かれていた桜庭の病気って、心臓病だったんですね。
しかも心臓移植を受けていて、免疫抑制剤を飲み続けているとなれば、様々な感染症に対峙することになる医師を続けていること自体、危険をはらんでいるような気がするんですけど…
それに子供時代にあれほど可愛がっていた桜庭に対して、本郷は少し冷た過ぎる気がする…というか、最後に本郷がデレるシーンを入れるための前フリだったんでしょうね。
それでも桜庭の、出来ないなりに一生懸命に覚えようと努力している姿には心を揺さぶられましたし、無事に切開し挿管をやり切った姿には感動を覚えました。
まあ、最後に本郷が桜庭にデレるとは思ったけど、なんだかんだ言っても、桜庭の子供時代のように、本郷が桜庭の肩をグーで叩いて「よくやった」と褒めて出て行くシーンは本当に良かったです。
そしてなんと言っても、最後に母の麗子に認められ、条件付きではあるものの、ナイト・ドクターチームに残ることができて安心しました。
それにしても、桜庭が心臓をもらったドナーって、どうやら美月の母親のようですね。
っていうか、桜庭の手紙が美月の手に届くというのは、おそらく移植コーディネーターに託すことにより、不可能ではないと思うけど、そのドナーを桜庭が知るというのはかなり困難なんじゃないかな?
なので個人的には、成瀬がドナーのことを桜庭に聞きに行ったのが解せないですね。
どちらかというと、もらった手紙の文字に気付いたかもしれない美月に聞きに行くのが正解なんじゃないかな?
美月が桜庭にたくさんの参考書を渡したのとか、「お……。応援してるから。」って変などもり方していたのとか、恋愛とは違うなにか特別な感情がありそうな気がしました。
一方 もう一つのストーリーである、貧乏だから保険に入れない無保険問題ですが、介護などで働けない、時々しかアルバイトできないなどで、全くお金に余裕がなかったら、例えば保険料が千円だとしても、毎月払っていくのは厳しいかもしれませんね。
今回のケースだと、おそらく後者の場合はおばあさんの年金と中学生の息子の子供手当てで、かろうじて生活できてるというパターンで、前者が20代青年のワーキングプアというパターンなんでしょうね。
今の世の中、桜庭が言う通り生まれや、生まれつきにより人生に差がついてしまう社会なので、どこかでスタートラインが同じになるようなシステムがあればまた違った世界になるのかも。もちろん、生まれ持った病気も誰でも無料で完治させることができるようになれば、本当にいいですよね。
***
とりあえず今回後者の父親は、家を売ってでも手術を受けることに決めたようですから、ハッピーエンドと言えるんでしょうね。
さて、今回ラストで幸保の彼氏のハズの青山北斗が、搬送されてきた20代女性の彼氏として、幸保が勤める病院へとやってきました。
という事で、次回は幸保の物語となりそうですが、どうなっていくんでしょうね?
「ナイト・ドクター」登場人物・キャスト ゲスト
朝倉美月 … 波留
成瀬暁人 … 田中圭
深澤新 … 岸優太(King & Prince)
桜庭瞬 … 北村匠海
高岡幸保 … 岡崎紗絵
本郷亨 … 沢村一樹
桜庭麗子 … 真矢ミキ
八雲徳人 … 小野武彦
嘉島征規 … 梶原善
根岸進次郎 … 一ノ瀬颯
益田舞子 … 野呂佳代
新村風太 … 櫻井海音
深澤心美 … 原菜乃華
岡本勇馬 … 宮世琉弥
佐野大輔 … 戸塚純貴
青山北斗 … 竹財輝之助
登場人物の詳細はこちら

3話ゲスト
下田宏 / 戸田昌宏
くも膜下出血により、搬送されてきた患者。認知症の母と中学生の息子と暮らしている。健康保険に加入していないため、手術を拒む。また、家を売りたくないため、生活保護も受けていない。
下田真吾 / 渡邉蒼
宏の中学生の息子。父親が受けたくないという手術を受けさせるのはエゴではないかと話す。
斎藤篤男 / 赤ペン瀧川
舌を噛みきったとして入院していたが、美月が様子を見に来た時に、彼女に襲い掛かり馬乗りになる。
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